S.29 東宝 監督:黒沢明
出演:七人の侍(志村喬 、三船敏郎、宮口清二、稲葉義男、加東大介、千秋実、木村功)
農民(津島恵子、藤原釜石、小杉義男、島崎雪子、左ト全、東野英治郎)
まさに、痛快娯楽時代劇!! この一語につきる!!!
ホントは「椿三十郎」(S.37)の方が肩意地張らずに見れて、好きなんだけど(用心棒も)、「なんで、七人の侍が入ってないんじゃ!!!」と、怒られそうなんで...(あれ、このコーナーってShimaQの“勝手に”ランキングじゃないのって? 思わぬところでShimaQのカメレオンぶりを暴露しちゃった?)
実は、これら2作と「用心棒」は今まで見ていなくって、旧友に言われ、今年になって初めて見た(「椿三十郎」は見たら思い出した)。これまで、「影武者」以降の作品しか見たことがなく、それらがつまらなかったので、あまり興味がなかった。しかし、去年「生きる」(S.27)を見て黒沢ファンになりつつあったので、この3本と 「天国と地獄」(これも旧友の薦めで今年見た)で完全に黒沢ファンになってしまった。
若い頃の黒沢明の映画は“理屈抜き”で面白い(「どん底」のように訳の分からないのもあるが...)。同じ映画を何回観ても面白い。「デルスウザーラ」あたりが境目か...
「七人の侍」の面白さは、わざわざ書く必要もなかろう。ちなみに、「椿三十郎」は奥方の呑気さをはじめとするコミカルさと、ラストのライバル・室戸半兵衛(仲代達也)との決闘が、最高に見物。
S.54 東宝 監督:宮崎駿 出演:ルパン三世 、峰不二子、次元大介、石川五エ衛門、銭形警部、クラリス
多少、本来のルパン三世からすれば、子供向けのきらいはあるが、短い製作期間を感じさせない、非常に良く作り込まれたアニメだ。
排水管の中を逆流に逆らって泳ぐルパンや、時計台を真下に駆け下りるルパン、インディージョーンズ・シリーズを思わせるラストシーン等の緊迫感はへたな映画など比べ物にならない。
クラリスに「今はこれが精一杯...」と手品師よろしく、手から小さな花と万国旗を出す場面は最高!!
10年前に出された、邦画ベスト100によれば、アニメ部門では7位か8位だった。上位はほとんど宮崎駿作品だった。やっぱり、宮崎駿というのはスゴイのか?
これを見てしまうと、ルパンⅢの他の映画やTVスペシャルが見れなくなる。がっかりするのが恐い。だって、原作者モンキーパンチが作った「Dead or Live」よりも面白いんだモン。
ただ、ラストの銭形の「奴はとんでもない物を盗んでいきました」「あなたの心です」という臭いセリフがなければ、満点だったのに...